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発行・ライブハウス/渋谷アピア
アコースティック情報誌「あたふた」 Vol.104 2005.11月号

ZAKIPPEのpan日記


パン屋を辞めたのに 日記だけ続いててすいません。
最近は喫茶店でバイトをしている。
 しばらく 何もしていなかったので 回りをみわたすと、
いつまでも宙ぶらりんなのは私ぐらいで、
最近仲良く遊んでるのも友達の子供と 
友達の飼ってる 犬だ。

 そんな中、昔のパン屋仲間でいい子がいて仕事を紹介してくれたのだ。
 接客は好きではない。きのきいたことも言えないのだ。今までも中にこもってひたすら作っていればよかった。でも もう苦手とか 言ってる場合でもない気が するので やっている。
 こないだ あった出来事は、店の前を道に迷った妖精チックな老人に電話を貸してあげただけなのに 次の日 キクの花束をもってきてくれた。花屋さんだったのだ。

 かっこつけている 変な人もくるが、たまに感じの良い人がきて「おいしかった また来ます」なんて言われるとうれしい。
 常連さんと「こんにちは」と言うのも 楽しいし、こないだはギターの話をしてみた。
やってみると意外と楽しいこともあるんだと思った日。



「平凡街道歩行術」山崎政徳

 
うろ覚えの記憶だから正確な引用にはなっていないけれど、ある本中の名言。「世の中くだらないと嘆いても、オレはこのくだらない世の中しか知らないし、この世の中で生きていくしかない。」こんな言葉を、俺もいつか吐けるだろうか。良すぎて、泣けてくる。
 世の中くだらない。確かにこれといった根拠や理由なしにそう思うことは、ある。よく考えてみると、世の中〜の世の中からして何処をさしているか曖昧模糊だ・・・。世の中くだらない、だけに限らず、何かを考え始めたことの行き着く先がくだらないの時って、ある。そういう時って、他の人がどうかはわからないけれど、もうどうしようもない。くだらないの原因を探すこと、くだらねぇ。原因探しに飽きてする他のこと、くだらねぇ。そんな自分が、くだらねぇ・・・。くだらなさの深みにズボズボと、どんどん嵌まってしまう。
 どうにかしてそこから抜け出そうと必死に、対極、くだらなくないものを考えようとするのに、そう思えるものにも、くだらない模様の影がうっすら側にいる。「結局、全てくだらないんだよ。」なんて言いたくも言われたくもないけれど、そう信じる誰かを「そんなことない。」と否定できる自信ははっきり言って、ない・・・。それどころか賛成してしまったり・・・。一体、くだらないこととくだらなくないことって、どっちが勝っているんだか・・・。
 もしも、くだらないの中からくだらなくないを見つけることが出来たなら。こんな仮定は愚かだろうか。仮に、繰り返しに思えなくない平凡な毎日をくだらないとするなら、そこからくだらなくないものを見つける。たとえば、平凡を受け止めた上の、ほんとに小さくていい、その日の起伏を感じる、とか。・・・クサすぎか。でも、この世の中を生きのびようとするなら、そんな仮定も悪くないよに思えた2005年の終わり、そして2006年の始まり。



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