松浦キノコの本当にあった怖い話
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あーもしもし?千恵子?久しぶり。私番号変えたから登録しといてくれる?お願いしまーす。あ、そうだ今ちょっといい?この前ね、すっごいカッコイイ男の子発見したんだ。名前?松浦キノコって言うんだけどね。ん?キノコだよ、キ・ノ・コ。そう食べ物の。笑わないでよ!確かに名前はちょっとあれなんだけど、すっごくカッコイイんだよ?ほら、裕介君って弾き語りやってるじゃん?ゆずみたいなやつ。そうそうこの前の学園祭で皆からペットボトル投げられて、自分のウンコ無理やり食べさせられた人。そうそう全裸で体育館倉庫に閉じ込められた。この前その裕介君のライブを見に渋谷のライブハウスに行ったんだ。名前は忘れちゃったけど、アジアっぽいとこでね。なんか居るだけで呪いかけられそうな雰囲気なの。イスも固いしさ。始まる前に流れてた音楽もすっごい変な曲でね「お母さん!いい加減あなたの顔は忘れてしまいました!」ってじじいが叫んでるんだよ?ねー、お母さんの顔ぐらい覚えとけって話だよね?
でさぁ、ウンコ君の、いや裕介君のライブが終わった後にね、そのキノコが出てきたの。あ、裕介君のライブ?うーん忘れちゃった。なんか腐ったミスチルって感じかな、死に切れなかった尾崎豊みたいな?ま、とにかく次に出てきた松浦キノコが凄かったんだ!まずステージに上がってね、手際良くうどんを打ち始めたんだ。「世界平和のためにうどんを打ちます」ってさ。信じられる?多分ね、マシンガンを撃たずうどんを打とう、っていう彼なりのメッセージだったと思うの。私音楽の事とかよく分かんないけど、なんかすっごいジーンときちゃった。やっぱり戦争って良くないことなんだなって改めて考えさせられたよね。私うどんのおかわり四回もしちゃった。
どう?今度一緒に観に行かない?キノコのライブ。えーいいじゃん私一人じゃ行きにくいもん、あんな東洋秘宝館みたいなところ。イス固いしさ。終わった後に流れてた音楽もすごい変な曲でね「父よ!やっぱりあなたは偉かった!」って21世紀のニューじじいが叫んでるんだよ?ねー、やっぱりお父さんって偉大だもんね?あとカウンターで「あたふた」っていうチラシみたいなのくれたんだけどさ、これがすーっごくつまんなかったの。よく皆こんなつまんない文章書けるなって私ビックリしちゃったよ。読むのに使った時間を返せ!って感じ。こんな風に思うの私だけかなって思ったら、やっぱり帰り道にクシャクシャになったあたふたがそこら中に落ちてたよ。多分、あれ毎日片付けるの大変なんじゃないかな・・・。本当お疲れさまですって話だよね。ねぇキノコのライブ行く?行かないの?ねぇってば。もしもし?もしもーし?あ、そっか。千恵子三ヶ月前にマンションから飛び降りて死んだんだった・・・。
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ある夏の日、何もない毎日と何もできない自分は部屋に閉じこもりテレビゲームをやっていた。ようやく何もない毎日は「何かをやらかしたい」という感情に変わった頃、僕は兄貴の部屋からギターを持ち出してきた。そこからだった。そこから僕の音楽人生は始まったのです。
そしてそんないつかの少年がその衝動にかられてから早7年。その衝動は今もなお僕を動かします。例えば「明日お前は死ぬ」と宣告されたとして皆はどうやって今の気持ちを伝えるのだろうか。そう考えた時、僕にはコレしかないわけです。それでも伝えたいコトがなくなっちまって「取り合えず形だけでも」ってやってんのが残念ながら流行の音楽でございます。「明日お前は死ぬ」ここから魂は動き始めるのです。「明日お前は死ぬ」ここから世界が動き始めるのです。ここから生きることが素晴らしくなるのです。
まぁなんやかんやと言って来ましたけれどまぁ見てなさい。男、豊田英紀やりまっせ。今から世界変えてやらぁ。
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