ペ・ヨンジュンのニヤケ顔を神棚に奉り、黄ばんだパンツを漂白しながら、平和的ワイセツ行為がブームだった。
そのスキだらけの脇腹に、反日デモのボディーブロー。隣人は突然キバをむくものだ。奈良の近所迷惑・布団叩きババァのように。北の仮想敵国大将は、今頃アメリカ映画でも観て御満悦なんだろう。
全ては仕組まれたドラマのようでいて、そのプロデューサーの見当もつかないうちに、電車はどんどんスピードを上げ、いきなり壁に激突!!我ら箱詰め社会に生きる乗客、なす術無しか。事態に気づく間もなくて、臨終ばかりが御明解。南無阿弥陀仏……なんてね。悲観に浸るもまた一興、一つの快楽のようであり。人の営みとはつくづく貪欲なモノだ。
近所の練馬区役所の上、月をみるたび血が騒ぐ。疲れた体に苛立ちながら、我がドラゴンを胸に秘め、月のスポットライトの下の、選んだ道を進むのみ。あぁ、ブルース・リー…
路地裏 血の匂い
やらなきゃ やられる
情けも 温もりも
ここでは いらない
ささやく黒い罠 手招く死神
その目を逸らすなよ 生身のナイフを
「ドラゴンへの道」byチバ大三
次から次へと交叉点。止まるも自由、戻るも自由。大通りだって行き止まり。路地裏抜けたら空地が広がるかもしれないぞ。「信号、黒やで」と町田庚。突然の逆走だ、ふいに幼い記憶が生々しく蘇る。ブルース・リーの映画『ドラゴンへの道』を見たのは幼稚園の頃。初めて観た映画館のスクリーンの中で、彼は人間離れした怪鳥声と鋭い目で、戦っていた。まだ幼い“ぼくチャン”だった
チバが映画で何をドキドキしたのか?それは謎。ヌンチャクを作ってみたり、回し蹴りの練習したり。怪鳥声を真似てみたり。ジャッキー・チェンではダメなのだ。緊張感が違うのだ。たぶん覚悟が違うのだ。
友達が“ニヤケ顔”ジャッキーに心変わりしていく中で、チバは次に『明日のジョー』に傾倒していった。小学校中学年の頃。ボクシング・グローブを手に入れた。“国鉄運賃”をウンチの一種だと思っていた、あの頃に、いったい何と戦いたかったのだろう?威張る兄貴か?学校の嫌な奴か?それとも…
ライブを、舞台を繰り返す中で、今再びブルース・リーを感じ、「ドラゴンへの道」という歌を作った。三つ子の魂が叫ぶのだ「舞台は勝負の場。やらなきゃ、やられる!」と。それは日々の氷山の一角。言い訳は全く通用しない。相手は自分自身だったのだ。
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1st.CD『激情劇場』発売中。(9曲入 1890 PRCD-0106) |
チバ大三:ライブ
5/24 渋谷アピア 6/2
高円寺ペンギンハウス
『独唱パンクvol.58』
6/23 渋谷アピア |
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