発行・ライブハウス/渋谷アピア
アコースティック情報誌「あたふた」 Vol.98 2005.5月号


あえて強い風に向かい、難破船のように
迷夢を彷徨う、スケルトンな心のドキュメント。
コンクリートの砂漠ではやさしい水も死へのワナ!! 愛ですら愛と呼ばれるのを拒んでいる
人々は何処へ登り、果てると言うのか?

ペルメージ・レコード10周年記念ALBUM
5 /22
ON SALE
1.登校拒児 
2.Fine
3.ひつじ
4.ユリと林檎
5.Silver Bracelet 
6.普通の空
7.ピンクのリボン
8.My Life Once Again
9.一片の雫
10.僕との約束
11.心 
登校拒否児 全11曲61分
¥2300 (本体価格¥2190)
ペルメージ・レコードPMF-121
長谷志恩 Vocal, Acoustic guitar,Electric guitar
SAMON (SESO/VERY BERRY) Bass
MOH-CHAN (KENZI&THE TRIPS) Drums
HIDETAKA (MeTALpiLL) Electric guitar,Chorus
石塚俊明 (頭脳警察) Drums,Percussion 
永畑雅人(パスカルズ)Piano,Accordion,Synthesizer,Pianica 
平松加奈 (スパニッシュコネクション)
※by the courtesy of Victor Entertainment Violin 

長谷志恩 発売記念LIVE
5月22日(日) 発売記念ライブinアピア(SOLO) 遠藤ミチロウのOPENING ACT
5月27日(金) 発売記念ライブin曼荼羅 withSAMON(b),MOH-CHAN(ds),HIDETAKA(eg)
6月24日(金) 発売記念ライブinアピア with石塚俊明(perc),永畑雅人(p),SA
MON(b)


CD発売によせて 長谷志恩
  「君の歌を多くの人に聞いてもらいたい。CDを作らないか?」突然アピアマスターに言われ、「うん!」と僕は言った。歌っている人間にとって、これほど単純に嬉しい言葉はないと思った。
 まず1番大変だなぁと思ったのは、選曲だ。僕は13歳くらいから歌を作って唄ってきたので、多作なほうではないけど曲数はいっぱいあるので選曲には悩んだ。中でも最初から決めていたのは“登校拒否児”だった。この曲には特別思い入れがあって、僕の歌の方向を大きく変えた転機となった曲だった。僕は14歳の頃からライブ活動をしていて、その時その時で色々な時期があったけど、ちょうど“登校拒否児”を作った頃、僕はノイローゼだと自分で思い込んでいた。それは歌やライブにではなく、それを含めた人生そのものにスペシャルピークに悩んでいて・・・。でも、なぜか誰に頼まれてるわけでもないのに歌を作ることを辞めたことはない。決して歌を作ることで前に進もうなどと、そんな美しいことも、デカイことも僕には全く考えられなかったし、今が嫌だから、どうしていいか分からないから歌を作って唄う事で、どうにかしようとしてきただけなのかもしれない。歌を書き始めた頃は「理想」を歌にしてきたけど、やがて「告白」を歌にしたくなった。「告白」を歌にすると自分の作文みたくなってしまう。15歳の時にソニーのオーディションに受かり、ディレクターに何度か会って話をした。「君の歌は、自分の作文だね。世の中の人達は誰も見ず知らずの君の作文に興味はないよ。」と言われ、幼心に死にそうになった覚えがある。結局、デビューとかに辿り着けなかったんだけど、その頃自分で「俺は天才だ」と思っていたからムカついてムカついて悔しくてしょうがなかった覚えがあって、今でもそれは忘れてねぇーぜぃ!! ディレクター!今もディレクター?ディレクターって「何?」で、色々反発してたし、そんなの関係ねぇーぜぃ!! と思いながらも、その後、曲を作る度に思いっきりトラウマになって思いっきり影響されていて意識してるし、ノンフィクション的な曲を作るにしても比較的「理想」を唄ってたわけです。だがしかぁぁぁぁ〜しっ!!!!あまりにノイローゼになっていた僕は、もう「理想」を歌ってもこのまま何も解決せず、死に向かっていくだけだと思い、「告白」をしようと思ったわけさ。前向き前向きポジティブシンキングに行こうぜベイビー!って。何かを隠したり、諦めたりしているだけに見えるし、不幸を都合よくいいように解釈しているだけに見えて、幻が見える望遠鏡を覗き込んで薄々ウソだと知りながら「わぁ〜キレイ」それはポジティブじゃなぁ〜〜〜いっ!幻想を幻想として楽しむのはいいけど、何か気持ち悪くなってしまうのです。で、芯のあるポジティブソング・ベイベーな歌を作ってノイローゼから脱出しようと出来たのが“登校拒否児”だったわけなのさ。その時僕はもう学生ではなかったけど、自分の嫌な事実や育った家庭環境を告白していこうと思ってさ。決して、自分のストレスのはけ口ではなく、こんな俺がしてきた経験や思いなんぞで人が感動してたまるかコノヤロー。だから、せめて自分のマイナスも恥も告白していき誰かに面白がってもらうしかないんだよ。「いつかのディレクター、もう作文とは言わせねぇー」そこに感動があればもう死んでもいいや。(笑)いやいや、ライブ見て感動したと誰かが言ってくれるから生きてて良かったと思えて、一瞬ノイローゼから脱出できてその繰り返し繰り返しなんだよ。
 ということで、この“登校拒否児”というグロいタイトルのアルバムはスーパーポジティブシンキングなCDなわけです。みんな聴いて下さい。個人的にはアレンジもこだわってみたのでその辺も聴いていただきたい。全ての涙に報いはなくてもアピアマスターを始め、このレコーディングに関わったたくさんの人達が僕の唄に共感し、心を注いでくれて一点の曇りもないその瞬間を目の当たりにすることができました。一緒に演奏してくれたミュージシャンの方々もそうそうたるメンバーでこれがまた凄かった。レコーディングのエピソードとかもまた何かの機会に書くかも・・・。お楽ちみにぃ〜! 
   インリン.オブ.ジョイトイ 改め 長谷志恩。

P1 P2 P3 P4 P5 P6