詩の部屋TOP 終わりの気持ち 詩/曲・飯浜裕樹子
病葉舞う露地階段
零れたボールを私は見てた
ただ振り返り葉の中で
終の終まで私は見てた

昨夜の街の大火事を
為す術も無く私は見てた
頬染め泣く子の手を取り
終の終まで私は見てた

この世の終わりが近付いて
街頭に立つ占い師に
群がる人々を私は
やっぱり見てるだろう

ただ立ち尽くし術も無く
終の終になるまで見てるだろう
無い明日待つ身ならあなた
残る今日一日何しますかと
ふいに問われてもすぐには
そんな気持ちになれないように

予告の無い終わりなんか
なかなかすぐに受け止められない
夢だ嘘だ信じない
昨日会ったばかりなのに

終わりを終わりと思うには
人は幾らか時間かかるもの

認めた後の引き算に
答えが出るのが恐いから
いーはまTOPへ